軽井沢 アートの迷宮を旅する

小説家、音楽家など多くの芸術家たちに愛されてきた避暑地・軽井沢。浅間山をバックにした雄大な自然風景に魅了された画家や工芸家たちも、大勢この地にアトリエを構えてきました。個性的な美術館やギャラリーも数多く点在する豊饒な「アートの里」の一面は、新しい軽井沢の顔として近年盛んにクローズアップされています。

アートの迷宮を旅する

 

■軽井沢ならではの美術館やギャラリー
 
20世紀美術の宝庫『セゾン現代美術館』や、多彩な企画でヨーロッパ近・現代美術を紹介する『メルシャン軽井沢美術館』など、軽井沢を代表する美術館の特徴のひとつは、まさに一幅の絵の価値に匹敵する緑のロケーションにもありそうです。蔦の絡まるウイスキー蔵や彫刻を配した一面の草原…、鑑賞の余韻を優しく包む庭園の爽快感はまた格別です。
 
文化学院創設者・西村伊作の『ル・ヴァン美術館』、昭和を代表する洋画家・脇田和の『脇田美術館』、生涯にわたって山を描き続けた田崎廣助の『田崎美術館』など、軽井沢を第二の故郷として愛した芸術家たちの個人美術館にも、ぜひ一度足を運んでみたいもの。また、絵本とその原画を収集・展示する『軽井沢絵本の森美術館』や、人間愛を謳った『ペイネ美術館』など、メルヘンな世界観を持つ美術館も軽井沢ならではのテイストです。
 
社交の場として重要な役割を担った別荘には「名画」が必須アイテムだったことから、旧軽井沢界隈には昔から有名画廊の夏期出張店がひしめいていました。現在はモダンアートやクラフトなどジャンルも多彩に広がり、シーズンごとに打ち出すユニークな企画でその個性を競っています。
 
アートの迷宮を旅する